コンピュータウイルス対策に関する次の記述を読んで，設問1～3に答えよ。

日用雑貨卸売会社のＸ社では，インターネットを利用した販売システムを導入した。これを機に，新しいワクチンソフトを導入することになり，総務部のY君がワクチンソフトの担当者に任命された。

〔Ｘ社ネットワークの概要〕
　Ｘ社のネットワーク構成は，図のとおりである。

• LAN1とLAN2は，社外向け及び社内向け共用サービスを提供するためのネットワークである。
• LAN3は，各部門に敷設されている。
• サーバAは，小売店に対して商品情報を提供するためのWebサーバである。
• サーバBは，Ｘ社あてのメールを社外から受信してサーバDへ転送する。さらに，サーバDから転送されてきたメールを社外へ送信する。
• サーバCは，日用雑貨卸売処理専用サーバである。
• サーバDは，受信したメールをあて先のメールボックスに納める。ユーザがメールを送信する際にも，このサーバDを利用する。社外向けのメールは，すべてサーバBへ転送する。
• サーバEは，部門内のファイルサーバである。

〔新しいワクチンソフトの機能〕

• ワクチンソフトは，PC上でウイルスチェックを行うクライアント機能と，各PCからの要求によって最新のウイルスパターンファイル(以下，パターンファイルという)を配布するサーバ機能を備えている。クライアント機能を各PCにインストールし，サーバ機能をパターンファイル配布用サーバ(以下，配布用サーバという)にインストールする。
• PCでは，次の三つの方式でウイルスの感染状態を検出する。ウイルスを検出した場合は，自動的にウイルス駆除を行う。
  1. 常駐検査方式
     　メモリに常駐して，アクセス(新規作成，参照，更新，複写，移動など)されたファイルに対して自動的にウイルスチェックを行う。
  2. 予約検査方式
     　あらかじめ指定された時刻や曜日に，全ファイルに対してウイルスチェックを行う。
  3. 手動検査方式
     　ユーザが指示したファイルに対してウイルスチェックを行う。
• PCでは，パターンファイル自動更新機能がオンの場合，定期的に配布用サーバにアクセスする。PC上のパターンファイルよりも新しいパターンファイルが配布用サーバにあれば，自動的にパターンファイルを更新する。
• 配布用サーバは，PCがダウンロードしたパターンファイルに関するログをとる。
• 配布用サーバ上のパターンファイルの更新は，ワクチンソフトメーカから最新版を入手して行う。これには，自動アップデート機能を用いて定期的にダウンロードする方法と，手動でダウンロードする方法とがある。