情報セキュリティマネジメント試験の難易度
サンプル問題が公開されましたが午前3問、午後1問と少なかったため何とも言えないところもあるのですが、難易度を勝手に予想してみます。
まず難易度を計る上で参考になるのが共通キャリア・スキルフレームワーク(CCSF)のレベル設定です。共通キャリア・スキルフレームワークは情報処理技術者試験共通のIT人材育成・評価のための枠組みで、ITパスポートがレベル1、基本情報技術者がレベル2、応用情報技術者がレベル3、高度試験がレベル4に設定されています。
情報セキュリティマネジメント試験はレベル2に位置するため、求められる知識レベルは基本情報技術者試験と同程度になるでしょう。ただ午前試験の出題範囲が基本情報技術者試験の半分程度、午後試験はセキュリティ関連のみと習得する内容にはかなりの開きがあります。もし単に範囲を狭めただけであれば基本情報技術者試験の下位互換ということになってしまうので、セキュリティ分野に関しては、基本情報技術者試験よりも広く深い内容が問われることになるとは思います。
また情報セキュリティマネジメント試験は、公式ページでの「ターゲットとする受験者」と紹介されているようにITパスポート試験合格者の受け皿になることも期待されています。現状ではITパスポート試験と基本情報技術者試験の難易度には大きな開きがありますが、この2つの試験の差を埋めスムースなステップアップができるように配慮した内容になるとすれば、合格率の水準も含めて基本情報技術者よりも合格しやすい難易度に設定されるでしょう。
他の試験との比較
情報セキュリティマネジメント試験の試験形式をレベル1のITパスポート試験、同じレベル2の基本情報技術者試験と比較したものが以下の表です。
情報セキュリティマネジメント試験と基本情報技術者は同じCCSFレベル2ですが、出題数・試験時間や出題される範囲の広さから考えても情報セキュリティマネジメント試験のほうがやや易しいと言えそうです。
特に合格への鬼門となる午後試験の時間配分をみても、情報セキュマネ30分/1問、基本情報22分/1問と、情報セキュリティマネジメント試験の方が試験時間が短い上に時間にも余裕を持って臨むことができそうです。
まとめ
これらをまとめると、情報セキュリティマネジメント試験の難易度は基本情報技術者試験よりも若干易しいものになるのでは、というのが管理人の所感です。
ただこれは午前試験に過去問からの流用問題が多く出題されパスするのが難しくない場合です。午前試験がITパスポートのように過去問がほとんど出題されない試験であった場合、難易度は数段上昇すると思います。